Webライターとして正社員で就職する方法|求人の探し方と採用のコツ
- 最終更新日:2026/10/27
Webライターはフリーランスや副業で働くもの、というイメージを持っている人は多いかもしれません。実際には、自社で運営するWebメディアや、記事制作を請け負う制作会社などで、Webライターを正社員として募集している企業もあります。収入を安定させたい、チームの中で指導を受けながら力をつけたいと考える人にとって、正社員は検討したい選択肢の一つです。この記事では、Webライターの正社員について、仕事内容、良い面と気をつけたい面、求人の探し方、採用につなげるための準備、応募先を選ぶときに確認したい点、向いている人の特徴、入社後につまずきやすい点を解説します。
Webライターの正社員とはどんな仕事か
Webライターの正社員は、企業に雇用され、記事の執筆を中心にWebのコンテンツづくりに関わる働き方です。勤務先としては、自社のWebメディアを運営する事業会社、複数の企業から記事制作を請け負う制作会社やWebマーケティング会社、Webメディアを主な事業とする会社などがあります。仕事の基本はWebライターの基本で確認できます。
正社員のWebライターが担当する主な業務を整理すると、次のようになります。担当する範囲は企業や役割によって異なります。
| 業務 | 主な内容 |
|---|---|
| 記事の企画と執筆 | 読者や顧客に合わせてテーマを決め、構成を作り、記事を書く |
| SEOを意識した記事制作 | 検索した人の疑問に答える内容と順番を考え、記事を整える |
| そのほかのコンテンツ制作 | メールマガジン、SNSの投稿文、資料などの文章を作る |
| 編集とディレクション | 外部のライターに依頼し、届いた原稿を確認して直す |
| 効果の確認と改善 | 記事の閲覧数や問い合わせなどの数字を見て、内容を見直す |
自社メディアを運営する企業では、自社の商品やサービスを必要とする人にどんな情報を届けるかを考えることが大切です。たとえば家電メーカーであれば、製品を選ぶ段階の人と、購入後の使い方に悩む人とでは、届けるべき記事の内容が変わります。
正社員で働く良い面と気をつけたい面
正社員で働く良い面は、毎月の給与が安定し、社会保険などの制度を利用できることです。案件の有無で収入が変わりやすいフリーランスに比べ、生活の見通しを立てやすくなります。社内の編集者や先輩から原稿の指導を受けられる環境であれば、独学では気づきにくい癖を直しながら力をつけられます。記事の閲覧数や成果の数字に触れながら改善を経験できるのも、正社員ならではの学びです。
一方で、会議や社内の調整、進み具合の管理など、書くこと以外の業務も仕事に含まれます。担当する分野は事業の方針で決まるため、自分の興味とは違うテーマを書くこともあります。勤務時間や勤務場所も会社の規則に従うことになり、出社が基本の企業もあります。経験を積むと、執筆から編集やディレクションへと役割が広がるのが一般的です。進み方はWebライターのキャリアパスで紹介しています。
正社員の年収と待遇の確かめ方
正社員のWebライターの給与は、企業の規模や業界、担当する範囲、経験によって異なります。執筆に加えて編集やディレクション、SEOの設計や効果の分析まで担えるようになると、任される役割が広がり、待遇の見直しにつながりやすくなります。
応募するときは、求人票に書かれた給与の金額だけでなく、固定残業代が含まれているか、賞与や昇給の有無、試用期間中の条件なども確認しましょう。内定が出たら、労働条件を書面で受け取り、面接で聞いた内容と食い違いがないかを確かめることが大切です。2024年4月からは労働条件明示のルールが改正され、労働契約を結ぶ際や更新する際に、就業場所と業務の変更の範囲も明示することになりました。内容は厚生労働省の労働条件明示のルール改正のページで確認できます。書面では、担当する分野や業務がどこまで変わる可能性があるかもあわせて見ておくと安心です。収入の考え方はWebライターの年収で解説しています。
正社員の求人の探し方
Webライターの正社員の求人は、いくつかの方法で探せます。主な探し方を整理すると、次のようになります。
| 探し方 | 特徴 |
|---|---|
| 総合的な求人サイト | 多くの業界の求人を、職種や勤務地、未経験可などの条件で絞り込める |
| IT・Web業界に強い求人サイト | Web関連の企業の求人が多く、仕事内容や求めるスキルが具体的に書かれていることが多い |
| 転職エージェント | 担当者に相談しながら求人を紹介してもらえ、応募書類や面接の準備の助言を受けられる場合がある |
| 企業の採用ページ | 気になるメディアを運営する企業のページで、募集を直接確認できる |
転職エージェントや求人サイトの選び方はWebライターにおすすめの転職サイトで紹介しています。クリエイティブ職に特化したエージェントの特徴を知りたい方は、マスメディアンの評判を紹介した記事も参考になります。取り扱う職種や求人の範囲は、公式の情報と面談で確認してください。
求人を探すときは、Webライター以外にも、編集者、コンテンツ制作、コンテンツマーケティング、メディア運営といった職種名で検索すると、見つかる求人の幅が広がります。転職の進め方全体はWebライターの転職で解説しています。
採用につなげるための準備
正社員の選考では、基本の書き方を身につけているか、実際にどんな記事が書けるかが見られます。応募前に整えておきたい準備を見ていきます。
Webライティングの基礎を身につける
未経験でも応募できる求人はありますが、結論から書く、見出しで内容を整理するといった基本の書き方と、検索した人の疑問に答えるというSEOの基本的な考え方は、応募前に身につけておきましょう。Googleも、検索エンジンのためではなく人のために作られた、役に立つ信頼できるコンテンツについての考え方をGoogle検索セントラルで公開しています。基本を知っているかどうかは、応募書類や筆記の試験で伝わります。
書いた記事を見せられる形にする
企業が知りたいのは、実際にどんな文章が書けるかです。自分のブログや記事を公開できるサービスで記事を書き、ポートフォリオとして見せられるようにしておきましょう。副業などで書いた記事がある場合は、公開してよいかをクライアントに確認したうえで載せます。見せ方はWebライターのポートフォリオで詳しく紹介しています。
応募先に合わせて志望動機を書く
志望動機では、書くことが好きという気持ちだけでなく、自分の経験が応募先の事業やメディアにどう生かせるかを伝えましょう。応募先のメディアを実際に読み、読者がどんな人で、どんな記事が多いのかを把握しておくと、具体的な志望動機を書きやすくなります。前職で接客や営業を経験していれば、顧客の疑問や悩みを知っていることが強みになります。書き方の例はWebライターの志望動機で紹介しています。
筆記の試験に備える
選考では、テーマを与えられて記事や構成案を作る試験が行われることがあります。想定する読者を決め、信頼できる情報で裏づけを取り、指定された条件を守って書くことが大切です。日ごろから構成案を作ってから書く練習をしておくと、本番でも落ち着いて取り組めます。進め方はWebライターのメソッドで解説しています。
応募先を選ぶときに確認したい点
入社後に思っていた仕事と違った、とならないよう、応募や面接の段階で確認しておきたい点があります。未経験から入社する場合は、原稿を見て指導してくれる編集者や先輩がいるか、入社後にどのような研修や指導の流れがあるかを確かめましょう。執筆を任せきりにされる環境では、力を伸ばしにくくなります。
あわせて、評価の基準も確認しておくと安心です。記事の本数で評価されるのか、閲覧数や問い合わせの数で評価されるのかによって、日々の仕事の進め方は変わります。面接で確認したい点を整理すると、次のようになります。
| 確認したい点 | 面接で聞くときの例 |
|---|---|
| 指導の体制 | 入社後は、誰がどのように原稿を確認してくれるのか |
| 評価の基準 | 記事の本数、閲覧数、問い合わせ数など、何を目標に仕事を進めるのか |
| 役割の範囲 | 執筆が中心か、外部ライターへの依頼や編集も担当するのか |
| 働き方 | 出社とリモート勤務の割合、副業が認められているか |
| 担当する分野 | どの分野の記事を書くのか、専門の知識がどこまで求められるのか |
正社員のWebライターに向いている人
正社員として働くWebライターに求められやすい特徴と、合いにくい特徴を整理すると、次のようになります。
| 向いている人 | 合いにくい人 |
|---|---|
| 知らない分野でも調べて理解することを楽しめる | 自分の興味のある分野以外は書きたくない |
| なぜその構成や表現にしたのかを、根拠をもって説明できる | 読者や会社の目的よりも、自分の書きたい表現を優先してしまう |
| 編集者やデザイナー、ほかの部署と相談しながら進められる | 人と相談や調整をせず、一人だけで仕事を完結させたい |
| 検索の仕組みやツールの変化に合わせて、やり方を変えられる | 一度覚えたやり方を変えることに強い抵抗がある |
合いにくい特徴に当てはまる場合でも、意識して変えられる部分は多くあります。一人で集中して書く時間を特に大切にしたい場合は、フリーランスのほうが合っていることもあります。
今の状況から正社員を目指す道筋
会社員として別の仕事をしている場合は、勤務先の就業規則で副業が認められていれば、副業でWebライターの経験を積み、その記事を実績として転職活動に臨む方法があります。副業の進め方はWebライターの副業で解説しています。今の仕事と同じ業界のメディアを運営する企業を選ぶと、業界の知識も強みとして伝えやすくなります。
家事や育児の経験がある場合は、暮らしや子育てに関わるメディアを運営する企業で、その経験を生かせることがあります。主婦の方の始め方は主婦のWebライターで紹介しています。在宅勤務の制度があるかどうかも、応募先を選ぶときの判断材料になります。どの場合も、公開されている記事を書いておき、どんな文章を書けるのかを見せられるようにしておくことが出発点です。
入社後につまずきやすい点
副業やフリーランスで書いてきた人がつまずきやすいのは、自分の判断だけで記事を進めてしまうことです。企業には、原稿の確認や公開の手順、表記のルールが決まっていることが多く、それを飛ばすと修正が増えたり、ほかの人の作業に影響したりします。入社してしばらくは、小さな変更でも上司や編集者に確認し、社内の進め方を覚えることを優先しましょう。
もう一つは、記事の目的を確認せずに書いてしまうことです。会社の記事には、商品を知ってもらう、問い合わせを増やすといった目的と、それを測る数字があります。書き始める前に、この記事で何を達成したいのかを担当者と確認し、公開後の数字も見ながら内容を見直す習慣をつけると、評価にもつながりやすくなります。
正社員とフリーランスの選び方
毎月の収入の安定を重視する、チームで仕事を進めたい、指導を受けながら成長したいという人には、正社員が合っている可能性があります。一方で、働く時間や場所を自分で決めたい、複数のクライアントと関わりながら幅広い分野を経験したいという人には、フリーランスが向いている場合があります。正社員として経験を積んでから独立する人もいれば、フリーランスとして実績を作ってから正社員として入社する人もいます。フリーランスの働き方はWebライターのフリーランスで解説しています。
Webライターの正社員についてよくある誤解
正社員になれば文章だけを書いていればよい、というのは誤解です。社内の調整や外部ライターへの依頼、数字を見た改善など、書く以外の仕事も多くあります。経験を積むほど、編集やディレクションの比重が増えるのが一般的です。
未経験なら会社がすべて教えてくれる、というのも、いつも当てはまるとは限りません。研修や指導の体制は企業によって異なります。基本の書き方やパソコンの操作は、入社前に自分で身につけておく姿勢が求められます。
資格がないと正社員になれない、というのも誤解です。Webライターに必須の資格はなく、選考では、書いた記事や筆記の試験の内容が重視されることが一般的です。
文章が上手ければそれだけで評価される、というのも、いつも当てはまるとは限りません。正社員の仕事では、進み具合の報告や相談、ほかの人との連携も評価の対象になります。チームの一員として仕事を進める力も、文章の力と同じように大切です。
正社員を目指す準備を今日から始める
応募を始める前に、次の点を確認してみてください。
| 確認すること | 確認する内容 |
|---|---|
| 基本の書き方 | 結論から書く型や、検索した人の疑問に答えるというSEOの基本を身につけているか |
| 見せられる記事 | ブログなどで記事を公開し、応募書類に添えられる状態になっているか |
| 応募先の理解 | 応募先のメディアを読み、読者や記事の傾向を自分の言葉で説明できるか |
| 経験の伝え方 | これまでの仕事や経験が、応募先でどう役立つかを説明できるか |
| 企業選びの軸 | 指導の体制、評価の基準、働き方など、重視する点を決めているか |
| 筆記の試験の練習 | テーマを決めて、構成案から記事を仕上げる練習をしたか |
最初の一歩として、気になる企業のWebメディアを一つ選び、どんな読者に向けて、どんな記事を書いているのかを読み込んでみてください。そのうえで、同じような読者に向けた記事を自分で一本書いてみましょう。応募先を理解し、見せられる記事を用意することが、正社員としての採用に近づく準備になります。
