UI/UXデザイナーとは何をする仕事?役割と業務内容を整理
- 最終更新日:2026/11/05
UI/UXデザイナーという職種名を見聞きする機会はあっても、具体的にどのような役割を担い、どのような業務を行うのかが分かりにくいという声もよく聞かれます。この記事では、UI/UXデザイナーとは何をする仕事なのか、UIとUXという二つの言葉が指す範囲の違い、そして似た職種との違いまでを整理します。読み終えたときには、この職種の全体像を自分の言葉で説明しやすくなります。
UI/UXデザイナーとは何かを整理しておきたい理由
スマートフォンアプリやWebサービスがさまざまあるなかで、利用者にとって分かりやすく使いやすい体験を設計する専門職が求められる場面があります。企業側も、見た目の美しさだけでなく、利用者が迷わず目的を達成できる体験を重視し、UI/UXデザイナーという職種名を明確に打ち出す求人も見られます。一方で、職種名としては使われているものの、業務の範囲が企業によって異なる場合もあり、実際に何をする仕事なのかが分かりにくいという状況も生まれています。仕事の内容は、厚生労働省の職業情報提供サイトjob tag(UX/UIデザイナー)でも確認できます。
UIとUXという言葉が指す範囲の違い
UIとUXは並べて使われることがありますが、指している範囲は異なります。それぞれの意味を確認しておきましょう。
UIが指すのは画面上の操作部分
UIはユーザーインターフェースの略で、ボタンや配色、文字のサイズ、アイコンといった画面上の見た目や操作部分を指します。利用者が実際に触れる部分であり、分かりやすさや使いやすさにつながる要素です。
UXが指すのは体験全体の満足度
UXはユーザーエクスペリエンスの略で、サービスを見つけてから利用し、目的を達成するまでの体験全体を指します。画面の見た目だけでなく、利用の流れや心理的な満足度まで含めた広い概念です。UIが整っていてもUXが悪ければ良い体験にはならず、この二つは切り離せない関係にあります。利用者を中心に考える設計の考え方は、国際規格のISO 9241-210でも示されています。
UI/UXデザイナーの主な業務内容
UI/UXデザイナーの業務は、調査、設計、検証と改善の流れで進むことが一般的です。業務の詳しい内容はUI/UXデザイナーの仕事内容でも解説しています。
利用者の課題を調査し整理する業務
利用者へのヒアリングやアクセスデータの分析を通じて、サービスのどこに使いにくさや不満があるのかを調査し、課題として整理します。この工程は、感覚だけで進めるのではなく、根拠に基づいて課題を特定する重要な段階です。
画面構成やデザインを設計する業務
整理した課題をもとに、画面の構成や操作の流れを設計し、実際の見た目として形にしていきます。設計段階では、複数の案を比較しながら利用者にとって分かりやすい形を検証していきます。
検証と改善を繰り返す業務
完成した設計を実際に利用者に試してもらい、反応や意見を踏まえて改善を重ねます。一度作って終わりではなく、公開後も継続的に見直していく姿勢が求められます。
似た職種との違い
UI/UXデザイナーと近い職種には、Webデザイナーや、役割を分けたUIデザイナー、UXリサーチャーがあります。違いを知っておくと、求人を見るときの判断に役立ちます。
Webデザイナーとの違い
Webデザイナーは主にWebサイトの見た目や装飾的な表現を担う場合がある一方、UI/UXデザイナーは利用者の行動や課題を踏まえた設計まで担う点が異なります。企業によっては業務範囲が重なる場合もありますが、担う責任の範囲に違いがあります。Webデザイナーの仕事はWebデザイナーとはで紹介しています。
UIデザイナーやUXリサーチャーとの違い
企業によっては、画面の見た目を担うUIデザイナーと、利用者調査を専門に担うUXリサーチャーのように役割を分けている場合もあります。UI/UXデザイナーはこの両方を一人で担うケースもあれば、どちらかに重点を置く場合もあり、企業ごとに業務範囲が異なる点を理解しておく必要があります。
この仕事で実現できることとできないこと
UI/UXデザイナーは、利用者の課題を発見し、使いやすい形に落とし込むことで、サービスの利用継続率や満足度の向上に貢献できる仕事です。一方で、事業全体の方針決定や、開発体制そのものを変える権限までは持たない場合もあり、あくまで利用者視点からの提案や設計を担う立場である点は理解しておく必要があります。
この仕事に関心を持ったら次に確認したいこと
この職種に関心を持ったら、次の点を整理してみましょう。
| 確認すること | 確認する内容 |
|---|---|
| 言葉の理解 | UIとUXという言葉の違いを自分の言葉で説明できるか |
| 興味のある業務 | 自分が興味を持つのは画面設計か、利用者調査か、その両方かを整理できているか |
| 業界や分野 | 興味のある業界やサービスの分野をイメージできているか |
これらを整理しておくことで、次に学ぶべき内容や進め方を具体的に判断しやすくなります。向いている人の特徴はUI/UXデザイナーに向いている人で紹介しています。
理解が浅いまま進めると陥りやすい失敗パターン
よくある失敗のひとつは、UIの見た目を整えることだけがこの仕事の中心だと誤解し、利用者の課題調査や検証といった工程を軽視してしまうことです。見た目の美しさと使いやすさは別の観点であることを理解しておく必要があります。
もうひとつの失敗パターンは、企業ごとに業務範囲が異なることを知らずに応募し、入社後に想定していた業務と実際の業務にずれが生じてしまうことです。応募前に求人内容をよく確認し、業務範囲を把握しておくことが改善策になります。
注意点とリスク
この職種名は広く使われている一方で、実際の業務内容や必要なスキルの水準は企業によって差があります。求人情報だけで判断せず、可能であれば面談で具体的な業務内容を確認することが大切です。また、注目されている職種であることから、内容をよく理解せずに飛び込んでしまうと、想像していた仕事と異なると感じてしまう可能性もあります。
専門家や経験者の判断が必要になる場面
自分がどちらの業務に向いているか、あるいはどの業界のUI/UXデザインに関心があるかを判断する際は、実際にこの職種で働く経験者に話を聞くことが有効です。求人票の情報だけでは分からない実際の業務の様子を知ることで、より具体的な判断ができるようになります。
UI/UXデザイナーについてよくある誤解
センスがある人だけができる仕事だという誤解がありますが、実際には利用者の行動を観察し、根拠に基づいて設計を進める論理的な側面も持つ仕事です。また、デザインツールが使えればそれで足りるという誤解もありますが、利用者の課題を理解し整理する考え方の方が重視される場面もあります。基礎から学ぶ場合はUI/UXデザイナーの基本も参考になります。
次に取るべき行動
まずはUIとUXという言葉の違いを自分の言葉で説明できるようにし、身近なアプリやサービスを利用者視点で観察してみてください。この職種を目指す具体的な手順についてはUI/UXデザイナーになるにはどうすればよいかで整理しているので、あわせて確認しておくと次の一歩が明確になります。
